当日の演目(予定)
解説 野村萬斎
小舞「景清」 野村裕基 地謡 中村修一 野村萬斎 内藤 連
狂言「貰聟」 舅・野村万作 夫・深田博治 妻・飯田 豪
狂言「千鳥」 太郎冠者・野村萬斎 主・内藤 連 酒屋・石田幸雄
貰聟 もらいむこ
酒を飲んで帰宅した夫が、酔った勢いで妻を追い出してしまう。泣く泣く実家に戻った妻は、たびたびの夫の酒乱に呆れ果て、帰宅を促す父親の説得にも一向に応じない。翌朝、酔いが覚め後悔した夫は、舅を訪ね、妻を返してほしいと頼むのだが…
現代でもよくいる酔っ払い、酒癖の悪い仕様のない男を取り巻くお話ですが、三者三様の人間味溢れる登場人物の姿に、変わらぬ人の営みが感じられる狂言です。
千鳥(ちどり)
明日の神事に必要な酒を、支払いの滞っている酒屋から、どうにかして取ってくるよう命じられた太郎冠者は、酒屋に代金の米がすぐにも届くはずと嘘をつき、まんまと酒樽に酒を詰めさせる。早速持って帰ろうとするが、米が届かぬうちは渡せないと酒屋に止められてしまう。米を待つ間、話をするよう頼まれた太郎冠者は、尾張の津島祭の話を始めるのだが…。
太郎冠者と酒屋の駆け引きが楽しい作品です。津島祭の千鳥を伏せる場面や流鏑馬の様子が、仕方話でリズミカルに演じられます。太郎冠者は上手く酒を持ち出せるのでしょうか?